
新興の海外FX・CFDブローカーであるCLEANO IMEX INC。多くの投資家がその実態に関心を寄せています。本記事では、CLEANO IMEXの取引サービス、プラットフォームの機能性、規制状況、そして利用者の間で囁かれる「怪しい」という噂の真相まで、あらゆる角度から徹底的に評価し、投資家にとって価値ある情報を提供します。
会社概要と登記情報:米国登録だがアクセス不可の謎
公開情報によると、CLEANO IMEX INCは米国コロラド州に登記されています(住所: 450 E 17th Ave, Num 450, Denver, CO 80203, US)。コロラド州の法人データベースでその存在は確認できます。
しかし、最も注目すべきは、登録国である米国から公式サイト(cleanoimex.com)にアクセスできないという事実です。 これは、企業の透明性やコンプライアンス遵守において、深刻な疑問を投げかける重大な危険信号です。
規制情報:FinCENライセンスの限界と越権行為のリスク
CLEANO IMEX INCは、米国の金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)からMSB(Money Services Business)としてライセンス(登録番号: 31000294262281)を取得しています。
ただし、このライセンスには大きな落とし穴があります。
- 限定的な規制範囲:MSBライセンスは主に米国内での送金や両替などの通貨サービスを対象としています。CLEANO IMEXが提供するFX、貴金属、株価指数CFDといったデリバティブ取引を完全に監督するものではありません。
- 米国内限定の効力:MSBライセンスの効力は米国の州および準州(アメリカ領サモア、グアムなど)に限定されます。しかし、CLEANO IMEXはグローバルにマーケティング活動を行っており、規制の範囲を逸脱した「越権行為」を行っている疑いが非常に濃厚です。
米国からアクセスできないウェブサイトと、限定的なライセンスでのグローバル展開。この2つの事実だけでも、その合法性と信頼性には大きな疑問符がつきます。
ウェブサイトとドメイン情報:2025年設立の新興ブローカー
Whois情報によると、公式サイトのドメインは2025年1月9日に登録・更新されたばかりです。設立から日が浅い新興サイトであり、長期的に安定した運営実績に欠ける点は、投資家にとって無視できないリスク要因と言えるでしょう。
主な取引商品
CLEANO IMEXは、多様な金融商品を提供しています。
- 外国為替(Forex)
- 貴金属(Precious Metals)
- 株価指数(Indices)
- 商品(Commodities)
- 株式CFD(Stock CFDs)
品揃え自体は一般的ですが、サービスの信頼性が伴わなければ意味がありません。
取引プラットフォーム:TestFlight経由でのアプリ提供に潜む危険性
取引プラットフォームはForxl Markets社が提供するソフトウェアを採用し、iOS、Android、WebTraderに対応しています。
注意すべきは、iOSアプリが「TestFlight」経由で配布されている点です。 TestFlightは開発中のベータ版アプリをテストするためのツールであり、App Storeの公式な審査を経ていません。そのため、セキュリティ上の脆弱性や、悪意のあるコードが仕込まれているリスクを否定できず、セキュリティを重視する投資家は絶対に利用すべきではありません。
口座タイプとカスタマーサポート:情報不足と機能しないサポート
公式サイトには、口座タイプの詳細な説明や、初心者が練習するためのデモ口座の提供についての言及がありません。これは特にFX初心者にとって非常に不親切な設計です。
カスタマーサポートはメールアドレス([email protected], [email protected])とライブチャットを提供していますが、テスト送信したメールには期限内に一切返信がありませんでした。 リアルタイムサポートの質に大きな懸念が残ります。

取引手数料:業界水準を大幅に超える高額設定
CLEANO IMEXの取引コストは、他のブローカーと比較して非常に高額です。
- スプレッド:最低15pips~
- 取引手数料:1ロットあたり$25
業界標準のスプレッドが主要通貨ペアで1pips未満、手数料が$10以下であることを考えると、この設定は極めて割高です。短期売買を繰り返すトレーダーにとっては致命的なコストとなるでしょう。
入出金方法と手数料
- 入金:暗号資産(USDT TRC20, USDT BEP20)、銀行振込、CLEANOカードに対応。入金手数料は無料。
- 出金:暗号資産での出金には6%のサービス手数料が発生します。CLEANOカード経由の場合は無料とされています。
高額な出金手数料は、利益を大きく損なう要因となります。
登録プロセスの罠:「招待コード」が必須の危険な兆候
CLEANO IMEXの口座開設には**「招待コード」が必須**となっており、紹介者がいなければ登録を完了できません。
このシステムは、ユーザーの透明性やセキュリティに対する懸念を引き起こすだけでなく、典型的な「豚殺し詐欺(Pig-Butchering Scam)」の手口と酷似しています。 知人やSNSで知り合った人物から甘い言葉で投資に誘い込み、最終的に資金を奪い取る詐欺のリスクを強く示唆するものです。
メリットとデメリットの総括
メリット
- 多様な取引商品:FXから株式CFDまで幅広い商品を扱っている。
- シンプルな登録画面:UI自体は直感的でわかりやすい。
- 入金手数料が無料:入金時のコストはかからない。
デメリット
- 米国からアクセス不可:登録国でサイトが閲覧できないという致命的な信頼性の欠如。
- 限定的で不適切な規制:FinCENのMSBライセンスではFX取引をカバーできず、越権行為の疑いが強い。
- 異常に高い取引手数料:スプレッドと手数料が業界標準を大きく逸脱しており、利益を出すことが困難。
- 招待コード必須の登録プロセス:「豚殺し詐欺」のリスクを強く感じさせる危険な仕組み。
- TestFlightでのアプリ提供:セキュリティリスクが非常に高い。
- 機能しないカスタマーサポート:メールでの問い合わせに応答がない。
- 実績の欠如:2025年設立の新しい業者で、信頼できる運営実績がない。
結論:CLEANO IMEXは極めてリスクの高い、避けるべき業者
結論として、CLEANO IMEXは投資家が利用するには極めてリスクが高い業者です。
高額な取引手数料、信頼性に欠ける規制情報、米国からのアクセス不可、そして「豚殺し詐欺」を連想させる招待コード必須のシステムなど、危険信号が数多く点灯しています。
一見すると多様な商品を提供する魅力的なプラットフォームに見えるかもしれませんが、その裏には投資家の資金を危険に晒す多くの罠が隠されています。大切な資産を守るためにも、CLEANO IMEXでの口座開設や取引は強く推奨できません。より透明性が高く、信頼できる規制下にある実績豊富なブローカーを選択することを強くお勧めします。
免責事項: この記事は公開情報に基づいて作成されていますが、情報の完全性や正確性を保証するものではありません。投資の最終判断は、ご自身で十分な調査を行った上で自己責任で行ってください。