コモディティ市場では、ここ最近のドル高基調で金の上値が抑えられていた。しかし地政学リスクの再燃により、徐々に金が息を吹き返している気配があった。私が2008年の金融危機で見た“安全資産回帰”の動きに近い雰囲気を感じる。
何が起きたのか
昨夜、中東情勢に関する緊張が再び高まり、市場はリスクオフに傾斜。金価格は2,365ドルまで急騰し、2,400ドルの強い上値抵抗が再び意識されている。先物市場の買い増加も顕著で、次の上昇波に備える動きが広がっている。
見えない部分
今回の上昇は単なる地政学リスクだけで説明できない。私が注目しているのは、中央銀行の長期現物買いだ。特にアジアの通貨当局が、下落局面で大量の金を吸収しており、この構造的需要こそが“金の底堅さ”の源泉となっている。一般ニュースでは軽視されがちながら、長期筋にとって重要な要素である。

取引の視点
短期的には2,355〜2,370がサポート帯。押し目を拾う投資家が多く、下落しても買いが入る環境が続いている。VIX指数の動きによって金のボラティリティが高まりやすいため、
今後の展望
2,400ドル突破に成功すれば金は“静かな強気相場”へ移行する可能性が高い。私は二十年以上金市場を追っているが、こういうじわじわと上げ続ける局面ほど長く続くものだ。地政学のニュースフロー次第では、年内に2,450ドルを試す展開も見えてくる。
