年明けの原油は、需給よりもニュースで動く日が目立っています。特にこの1週間は、地政学の緊張が“上振れ材料”として機能しやすく、短期筋が飛びつき、価格が上に跳ねたあとに急に冷める——そんな動きが続きました。

何が起きたか

今日の原油は、前日からの下落を引き継ぎました。きっかけは、米国によるイランへの軍事行動リスクが後退し、“供給不安プレミアム”が剥がれたことです。ブレントは63ドル台、WTIは59ドル台へと押し戻されました。
要するに、「危ないかもしれない」という恐怖で上がり、「すぐには起きなさそう」で下がる。ニュース主導の典型です。

見落とされがちな点

こういう時、ヘッドラインを追っていると「原油は弱いのか強いのか」が分からなくなります。私の経験上、ポイントは**“ニュースの方向”ではなく“戻り方”**です。
供給不安が後退した瞬間に下がるのは自然ですが、それでも週単位では上昇を保っているなら、下値には現物需給や投機ポジションの“粘り”が残っています。
一方で、需給の中長期見通しが“供給増に寄る”場合、地政学で跳ねても長続きしにくい。ゴールドマンが供給拡大を背景に先行き価格見通しを引き下げたという話は、まさにその文脈です。

取引の示唆

短期のエネルギー市場は、**「ニュースで振らされるが、結局はレンジに回収される」**局面に見えます。

  • 上振れは“供給懸念”が作るが、懸念が薄れると急落しやすい
  • energy markets correction(調整)は一気に来ることが多い
  • 追いかけ買いより、高値掴み回避と“戻り売り/押し目買いの分割”が有効

ここはテクニカル的にも、上に跳ねたあとに失速する形が出やすい。実際、ブレントが66ドル近辺まで上昇後に63ドル台へ戻ったという指摘もあり、地政学とテクニカルが同時に効いている状況です。